これから『ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー』の世界に皆様をご案内します!
今暫くお付き合いください!
今回の大きな舞台であるブラジル連邦共和国。
こうしてみると本当に大きいですね。南米大陸で最大の面積を占め、ラテンアメリカ最大の領土、人口をかかえる国家でもあります。400万km²にも及ぶアマゾン川が有名ですね。
もう少し拡大してみます。
【リオデジャネイロ散歩】
南部海沿いにある街が今回の舞台、リオ・デ・ジャネイロです。
コルバートのキリスト像があることでも有名ですね。
他にもコパカバーナ海岸など、本当に美しい街です。
街の陽の部分と言えば、みなさんご存知のカーニバル!!
本当に華やかですね。しかし、一方で陰の部分と言えば、人口の1/4が住んでいるとも言えるファヴェーラ(スラム)。
今回の舞台、ファヴェーラ(スラム)は貧しい人たちを抱え、日に日に大きくなっています。
貧困、犯罪、ライフラインの不備など多くの問題を抱えながら、しかし命の受け皿となっています。とびきり豊かな人がいる一方、食料すら行き渡らない人もいる、それがブラジルの実情(正確には今より少し昔)です。
また、1990年代見逃せないのは「子供たちによる犯罪」でした。
この時代、様々な事情で路上に貧しい子供達が放り出されました。愛情に飢え、欲望を制御する自我を持たない彼らは武装し、麻薬に汚染され、あるいはもっと汚い大人の道具にされ、武装強盗団となって街の治安を脅かしていました。
そして、彼ら彼女らモレーキ・ド・ジファ(ストリートチルドレン)たちの度重なる犯罪に業を煮やした商店主たちは「ストリートチルドレンたちを定期的に殺す」べく自警団を形成します。その自警団は通称”死の部隊”と呼ばれ、たくさんの警察官が参加していました。
そして、当時のデータでは「”死の部隊”がストリートチルドレンを殺すことを支持しますか?」という調査に8割以上の人が「支持する」と答えています。当時の状況を考えて、全く違う環境にいる私たちがそれの是非を問うのは難しいのですが、少なくとも陰と陽を持った部分がブラジルにあるのは間違いありません。
【本作品とフッチボール、人】
ブラジル生まれのサッカー選手と言えば、もちろん代表選手はサッカーの神様ことペレ。
鹿島アントラーズを一流チームに押し上げ、初期Jリーグを大いに盛り上げたジーコはリオデジャネイロ出身です。
元日本代表のラモス瑠偉さんもリオデジャネイロ出身です。彼のあだ名「カリオカ」はずばり「リオっ子」という意味。
元ブラジル代表選手のアドリアーノはリオのファヴェーラ(スラム出身)です。
サッカー選手ではないんですが、ブラジリアを「わずか建築以来40年で世界遺産にした」ブラジルモダニズム建築の父、オスカー・ニューマイヤーも激押しです。
以上、駆け足ではありましたが『ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー』の世界をご案内しました。もし気に入りましたら、僕の友人を紹介します。
アレックス・フェチースと言うんです。魔法使いアレックスっていう意味なんですよ。
彼もファヴェーラ、スラム出身でして。でもとてもいいやつです。きっと、素晴らしい出会いになると思います。いつか彼の試合を見に行ってください。スタジアムに魔法がかかったとても素晴らしい時間に立ち会えるはずです。
南慎介